抄録
2000年から2002年にかけて,日本海側9箇所(福岡市,萩市,米子市,鳥取県気高郡,鯖江市,石川県河北郡,富山市,柏崎市,秋田市)において,1週間降水の汚染状況の広域調査を行なうと伴に,琵琶湖北部の安曇川と余呉川の両河川流域において降水と河川水の調査を行った。日本海側の9箇所においては,10月から3月の冬季に,降水中の海塩物質が増加し, pHが低下した。また, 3月以降,非海塩硫酸,アンモニア,及び,カルシウムのジェット気流による輸送が見られた。硫酸の冬季の越境汚染は,内陸部の琵琶湖北部地域でも見られた。河川水中の 炭酸水素イオン濃度が冬季に減少し,pH緩衝物質として働いていることがわかった。