抄録
2002年9月、岡山県佐伯町田賀のため池の岸で、淡水二枚貝のドブガイの死殻を多数確認した。特徴的なのは殻の一部が割られたように欠けていたことであった(欠損死殻)。欠損死殻は池のほぼ全周(約1.4km)で確認され、その数は4831個体であった。このうち殻長および殻高が測定できたものは4349個体で、殻長分布は30-132mmであったが、殻長71mm以上の比較的大型のものが全体の90%を占めていた。ドブガイの個体数減少が池の生態系に及ぼす影響について推測した。観察されたドブガイの捕食者は、ヌートリア野生化個体およびタンチョウ飼育個体であった。池におけるドブガイの大量死の主要因として、ヌートリア野生化個体による捕食が考えられた。