日本ロービジョン学会学術総会プログラム・抄録集
第7回日本ロービジョン学会学術総会・第15回視覚障害リハビリテーション研究発表大会合同会議 プログラム・抄録集
セッションID: OI-3
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一般口演 I
京都大学病院におけるロービジョンケア
*水上 志保森田 茂樹黒川 歳雄高橋 政代吉村 長久
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抄録

【目的】視覚障害により当科のロービジョン外来を受診した患者の受診時状況について検討した。 【対象と方法】平成15年9月から平成18年4月までの期間に当科ロービジョン外来を受診した105名について、原因となった疾患、受診時の矯正視力、紹介した補装具を集計した。 【結果】患者の内訳は男性52例(49.5%)、女性53例(50.5%)、年齢別では10_から_39歳は12.5%、40_から_59歳31.3%、60_から_79歳40.0%、80_から_99歳16.3%であった。疾患は網膜色素変性症45例(42.4%)、黄斑変性症28例(26.4%)、緑内障14例(13.2%)が多く、次いで錐体ジストロフィー6例(5.6%)、網膜剥離4例(3.8%)、糖尿病網膜症2例(1.9%)が続いた。 受診時、良い方の眼の矯正視力は1.0_から_0.4;3.4%、0.3_から_0.1;40.0%、0.09_から_0.04;16.0%、0.03以下;9.0%で、以下のように道具の紹介を行った。拡大読書器33例(20.6%)、ルーペ46例(28.7%)、遮光眼鏡24例(15.0%)、矯正眼鏡5例(3.1%)、単眼鏡3例(1.8%)、その他、音声パソコン12例(7.5%)や強力ライト8例(5.0%)。固視訓練は13例(8.1%)に、生活相談は11例(6.8%)に行った。 【結論】年齢別では中高齢者層での需要が高かった。疾患では網膜色素変性症の割合が高いこと、視力値では0.3_から_0.1の患者が多かったが、0.03以下の患者が比較的多いことも当科のロービジョン外来の特徴であった。

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© 2006 日本ロービジョン学会・日本視覚障害リハビリテーション協会
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