日本ロービジョン学会学術総会プログラム・抄録集
第7回日本ロービジョン学会学術総会・第15回視覚障害リハビリテーション研究発表大会合同会議 プログラム・抄録集
セッションID: PII-59
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ポスター発表 II
弱視者のアクセシビリティを考慮した画面表示の検討
*工藤 正隆青木 成美
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抄録
(目的)
 本研究は、日本全国の盲学校(66校)のホームページを中心に見やすさについて調査をし、画面表示の現状と問題点を把握する。
(方法)
 全国の盲学校(71校中66校)のホームページのトップページを調査対象とした。『高齢者・障害者等配慮設計指針−情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス』(JIS X8341) に準拠したチェックリストを作成し、評価した。評価項目は「コントラスト」「フォントサイズ」の三点である。
(結果)
 「背景と学校名のコントラスト」では、半数以上の学校がJIS規格を満たしていないことがわかった。また、「背景とハイパーリンクとコントラスト」、「学校名とハイパーリンクのコントラスト」は、いずれの項目においても規格を下回る結果となり、見やすい環境が十分に整えられていないことが分かった。
 フォントに関しては13ポイントの基準を満たしていないものはホームページでは26.9%であった。そのうち、HTMLの基準値とされる12ポイントに満たないホームページは9%存在した。
(考察)
 Webに関するJIS規格は2004年に示されたが、あまり知られていない。また、法的な拘束力がないため、一般にはなかなか浸透していないのが現状である。今後は、ウェブページの作成者・管理者がJIS規格等の知識を得て、専門性を高めていく必要があるといえる。学校関係者に対しても研修、実践活動を行い、学校ホームページに関する意識や専門性を高めていかなければならないと考える。
 盲学校のホームページは、地域の視覚障害教育の中心として、いろいろな人が情報を得るために閲覧する。また、学校の情報を地域に知らせる役割もあり、その役割は非常に重要である。従って、誰もが見やすいホームページ作りが必要となっている。
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© 2006 日本ロービジョン学会・日本視覚障害リハビリテーション協会
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