日本レーザー医学会誌
Online ISSN : 1881-1639
Print ISSN : 0288-6200
ISSN-L : 0288-6200
原著
Infrared-radiofrequency(STリファーム™)を用いた脂肪減量法
上田 厚登
著者情報
ジャーナル フリー

2009 年 31 巻 1 号 p. 18-23

詳細
抄録
赤外線と高周波であるradiofrequency を同時照射できる装置(ST リファーム™ ; IR-RF)を肥満者に対する脂肪減量法に応用しその効果およびIR-RF によるtightening(引き締め)の作用機序を検討した.被験者には腹囲85cm 以上の肥満者7名を選んだ. 臍部手掌大の範囲( 約200cm2 )にIR-RF を連続照射し,施術前, 30 分間施術後,さらに30 分間施術後に体重,腹囲, サーモグラフィ,血圧測定, 各種採血およびCT スキャンによる腹部脂肪面積の測定を行い,その変化を検討した.施術30 分間後より体重,腹囲は減少傾向を示した.血液生化学検査ではカテコラミン系,脂質代謝・糖質代謝に経時的な変動を認めた. 体重,腹囲減少の著明な症例ではCT スキャン上,内臓脂肪面積優位に減少する傾向にあった.本施術が肥満治療という新たな領域での治療法の選択肢となることが期待される.またIR-RF 施術中にはカテコラミン,脂質・糖質系における代謝変動を認めることがわかり,特に脂肪細胞に及ぼす影響がtightening に関与している可能性が示唆された.
著者関連情報
© 2009 特定非営利活動法人 日本レーザー医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top