2021 年 42 巻 2 号 p. 71-77
眼底視野計は眼球運動をトラッキングすることにより,眼底の特定の部分の網膜感度を正確に測定する装置である.眼底視野計により,網膜病変と網膜機能を対応させて評価することが行えるため,疾患の診断,治療および経過観察に非常に有用である.眼底視野計は装置の改良に伴い,測定の精度が向上し,多様な網膜機能を観察することが可能になってきており,今後さらに発展することが期待される.
Fundus microperimetry precisely measures regional light sensitivity at the specific area of the retina. The evaluation of the relationship between retinal pathology and retinal function is possible using fundus microperimetry. Fundus perimetry is very useful for making diagnosis, treatment, and follow-up of many macular disorders. The advancement of microperimetry instruments brings us more opportunities for accurate measurement and evaluation of various retinal functions.
ものを見るとき,目を動かさずに見える範囲を視野という.ヒトでは,上方50度,鼻側60度,下方70度,耳側90度が正常な視野である.見える範囲とは言っても,その見え方は視野の中心部分では細部までよく見えるのに対し,視野の周辺部分では大まかにしか見ることができない.このように視野の中では,部分によって光の感じ方が異なる.光の感じ方を光覚(網膜感度)というが,視野は基本的に様々な網膜感度を持つ領域の集合したものとなる.通常,中心部分が最も感度が良く,視野の周辺に行くにつれて感度が低下する.この感度を分かりやすく表示したものが「視野の島」である.島の陸地部分が視野の感度を表しており,島の中心が高くなっているのは,それだけ感度が高いことを意味しており,島の端の方では陸地が低くなっており感度が低いことを意味している.中心から外側に15度ほど離れた部分には,直径5度程度の網膜感度がゼロの部分があり,盲点と呼ばれる絶対暗点である.この盲点は視神経が眼球内に入る部分に対応しており,この部分(視神経乳頭)には光を感受する視細胞がないため,絶対暗点となる.
眼科で視機能を評価する方法としては,まず視力測定が頭に浮かぶことかと思う.Cの文字(ランドルト環)が開いている方向を答えるおなじみものであるが,これは最小分離域と呼ばれる,2点または2線を識別して感じる閾値を測定する検査である.視力測定では,この最小分離域の最小値を測定し,その症例の視力としている.網膜の中心で視力は最も高くなり,正常であれば小数視力1.2以上となるが,中心から15度ずれただけで0.1,さらに離れると0.025程度と大きく低下する1).一方,視野検査で測定される網膜感度は,光覚感度であり,光を知覚することのできる能力である.視力検査の際に,視力表の下の方へ行くとCの文字がだんだん小さくなっていくように,網膜感度を測定する視野検査では,呈示される視標の明るさがだんだん暗くなっていく.すなわち,暗い光でも感じることが出来れば,光覚感度は高く,視機能は高いということになる.このように,視力検査と視野検査とでは同じ視覚に関する検査でありながら異なる視機能を測定している.
網膜感度を測定することにより,視野の広さと高さを評価することができる.視野検査の測定方法には二つあり,一つは動的視野検査と呼ばれ,視標を動かすことにより,視野の広がりを測定することが出来る.Goldmann視野計が用いられるが,視標が大きく,明るいものほど視野の周辺部分でも見えるため,このような視標では見える範囲が大きくなる.順に視標を小さく,暗いものへと変化させていくと,視標を感じることのできる範囲が狭くなっていく.この範囲を等高線のようにつないでいくと(等感度曲線),前述した視野の島を2次元に投影した図ができ,網膜や視神経に障害があるとこの等高線の範囲が狭くなる(Fig.1).もう一つは静的視野計であり,中心30度(あるいは10度)の範囲内に固定された測定点において,視標の明るさを変化させ光に反応できる確率が50%となる明るさを決定する.Humphrey視野計などの自動視野計が一般的に用いられることが多い.中心近くの網膜感度を測定するのに適しており,緑内障や視神経疾患で主に使用される(Fig.2).なおこれら視野検査は自覚的検査であり,被検者は光が見えた時点で手元のスイッチを押すという動作を繰り返すことにより,測定を行うものである.
The kinetic visual field obtained by Goldmann projection perimeter. The left visual field is normal (left). The right visual field is restricted and showed paracentral scotoma due to glaucoma (right).
The static visual field of the same patient presented in Fig.1 obtained by Humphrey Visual Field Analyzer. The visual field is normal in the left eye (left). The retinal sensitivity of right eye is impaired and is presented by dark color (right).
前述のように,視野は網膜感度の集合であるので,視野の中の測定ポイントはそれぞれ眼底の網膜と対応している.通常の視野検査(動的・静的視野検査)は中心とその周囲といった形で視野の中での網膜感度の分布を相対的に表示することはできるが,網膜上の測定位置との1対1対応を見ることは出来ない.眼底視野計は,眼底をリアルタイムに観察しながら,網膜のどの領域に視標が呈示され,網膜が刺激されているかをモニタリングすることが出来る(Fig.3).検査の結果は網膜上の位置情報と網膜感度の二つを組み合わせたものとなる.眼底をリアルタイムに観察できる範囲が中心30度程度であるため,動的視野計のように広範囲を測定することは出来ないが,静的視野計と同等の測定範囲を持ち,眼底との正確な照合を行い網膜機能の評価をすることが出来る.
The fundus image during a test by MP-3. The real-time fundus image was monitored by SLO and retinal sensitivities were presented continuously.
眼底を走査レーザー検眼鏡(SLO)画像にて観察しながら,眼球の動きをトラッキングし,網膜上の特定の点での網膜機能を測定する.視標の明るさを徐々に暗く(明るく)変化させることにより,視標を認識できる最も暗い輝度(閾値)を決定し,網膜感度とする.視標が見えたときに,被検者がスイッチを押す自覚的検査である.(Fig.4)視標の明るさをどのように上げ下げするかはプログラムによって異なるが,4-2-1 staircaseなどの,徐々に変化量を少なくして絞り込んでいく方法がとられる.検査終了時にカラー眼底写真を撮影し,測定中使用したSLO画像と重ね合わせることにより,実際の眼底画像上に網膜感度を表示する.
Patients are instructed to gaze at the fixation target and press button if they perceive the light stimuli. The eye was examined unilaterally and the other eye is masked. (Ganka 2016; 58(11): 1326-1331. Kanehara publishing).
眼底視野計での網膜感度測定中,眼底は走査レーザー検眼鏡(SLO)を用いて観察される.(Fig.3)通常の白色光を用いた眼底検査では散乱光が面状に網膜面を照射するため,羞明が強く,また視細胞を刺激してしまうために網膜感度を正確に測定することは困難である.つまり非常に明るい日中では暗い豆電球の明滅がよくわからないのと一緒である.SLOは散乱の少ない小さな照射光を用いて,高速に眼底をスキャンする.SLOを用いると,眼底観察に必要な光量は通常の眼底検査の100分の1から1000分の1程度で済む2).レーザーの波長を赤外光領域に設定し,視標を明るく(現行型の眼底視野計ではLEDを使用)すれば被検者の羞明を抑え,網膜感度を正しく測定することが可能となる.このSLOによる眼底画像を参照しながら,眼球の微動を検出し,トラッキングによる視標呈示位置の補正を行うことで正確に網膜の領域と一致した網膜感度の測定を行うことが出来る.
現在使われている眼底視野計の一覧を表に示す(Table 1).Rodenstock社製のSLOに搭載された網膜感度測定機能が最初の眼底視野計であるが,その後日本のニデック社よりMP-1が発売された.MP-1では眼底観察はIR(近赤外光)を用いた眼底カメラにて行われていた.視標は液晶ディスプレーに表示され,測定できる網膜感度のダイナミックレンジは0~20 dBであった.その後,眼底観察にSLOを用いたmaia(トプコン社)が開発され,視標はLEDにて表示されるようになり,測定範囲も拡大し0~36 dBとなった.最新の眼底視野計はニデック社のMP-3であり,LEDで表示される視標は最大で10,000 asb(MP-1では400 asb)の明るさまで表示できるようになり,より視機能の低い網膜でも感度を測定できる様になった.MP-3の測定範囲は0~34 dBである.またMP-3の特徴として背景輝度を31.4 asbと高くすることができ,薄暮視(mesopic)での網膜感度の測定が行えるようになり,より日常に近い条件での網膜感度が測定できる.
MP-1 | maia | MP-3 | |
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Fundus image | IR | SLO | SLO |
Measurement area | 40° round | 20° × 20° | 40° round |
Target size | Goldmann I~v | Goldmann III | Goldmann I~v |
Minimum pupil dilation | 4 mm | 2.5 mm | 4 mm |
Background illumination | 4 asb | 4 asb | 4 asb/31.4 asb |
Target illumination | LCD | LED | LED |
Maximum target illumination | 400 asb | 1,000 asb | 10,000 asb |
Dynamic range | 0~20 dB | 0~36 dB | 0~34 dB |
Auto alignment | No | No | Yes |
Tracking of eye movement | Yes (25 Hz) | Yes (25 Hz) | Yes (30 Hz) |
Customized measurement | Yes | No | Yes |
Fundus photograph | Color | Grayscale | Color |
Range of fundus photograph | 45° round | 36° × 36° | 45° round |
Resolution | 1,392 × 1,024 pix | 1,024 × 1,024 pix | 4,016 × 3,008 pix |
Focusing | Manual: −15~+15D | Auto: −15D~+10D | Auto: −12D~+15D Manual: −25D~+15D |
MP-3では薄暮視での網膜感度を測定できるようになり,より日常に近い状態での網膜感度が測定できるようになった.その一方で,本邦では使用できないが,暗順応下での網膜感度を測定できる装置(MP-1S,S-MAIA)がある.30分間の暗順応の後,S-MAIA(Centerview)ではシアン(波長505 nm),赤色(波長627 nm)の二種類のLEDを用いた測定光で視標を表示し,網膜感度を測定することが出来る.シアンでの測定は主に桿体由来の網膜感度を,赤色光では桿体および錐体の混在した網膜感度を測定できる.日常使用している網膜機能とは若干異なるが,このような暗所視網膜感度は,加齢黄斑変性の関連疾患であるreticular pseudo-drusenを持つ眼において,薄暮視網膜感度よりも有意に網膜感度低下を検出することが出来,初期病変の発見に有用である可能性が示唆されている3).
・正常と眼底疾患における網膜感度
正常眼における眼底視野計MP-3による網膜感度を示す(Fig.5)正常眼では網膜感度は22~36 dBであり緑で表示される.20 dB以下は感度が低下していることを意味しており,黄色から赤(0 dB)のカラーマップで表示される.全体として緑色で表示される部分がほとんどであれば正常と考えられる.中央の水色の点は固視点を示し,固視が安定しない(=目が動いてしまっている)と水色の点がばらけてくる.視力が良く,固視が安定していると水色の点は1点に集中する.固視が安定しないと,測定結果の信頼性が低いということになる.また,false positiveとfalse negativeにより被検者があてずっぽうでスイッチを押していないかを検出する機能もある.中央の赤い円は検査中に表示される固視目標であり,十字にしたり,大きさを変えることもでき,検査対象の疾患によって使い分けることが出来る4).視力不良の症例では大きな,はっきりとした固視標が有用であるが,呈示する視標が固視標と重なると網膜感度が著しく低くなるため注意が必要である.
Retinal sensitivity in a normal eye measured by MP-3. The retinal sensitivity in a normal range is presented by green icons and figures. (Ganka 2016; 58(11): 1326-1331. Kanehara publishing).
・糖尿病網膜症
糖尿病網膜症では,網膜毛細血管の障害により,漏出による網膜浮腫を生じる.特に黄斑に網膜浮腫が生じることが多く,視機能低下の原因として重要である.黄斑浮腫が中心窩を含むと中心視力が大きく低下するが,中心窩に及ばない段階では中心視力は比較的保たれていることがある.そのような場合でも,眼底視野計により網膜感度を測定すると,黄斑浮腫に一致して網膜感度が低下していることがわかる(Fig.6).この網膜感度の低下は,治療により網膜浮腫が改善すると,網膜感度の改善として機能の回復が見られる場合がある5).
Retinal thickness map shows the thickening of retina by retinal edema in a case with diabetic retinopathy (left). The retinal sensitivity corresponding to the retinal edema shows decreased retinal sensitivity (right). (Ganka 2018;60(6):583-589. Kanehara publishing).
・網膜静脈閉塞症
網膜の静脈が閉塞する網膜静脈閉塞症には視神経近傍の網膜中心静脈が閉塞するものと,網膜内を走行する静脈分枝が閉塞するものがある.前者の方が重症であり,特に虚血型の網膜中心静脈閉塞症では高度の黄斑浮腫を発症して視力が低下する.網膜静脈分枝閉塞症でも,黄斑近傍の網膜静脈が閉塞すると,閉塞領域の網膜感度の著しい低下が眼底視野計により観察することが出来る.(Fig.7)
Fluorescein angiography shows an area of non-perfusion at the temporal area including macula (right). The retinal sensitivity was very low at the area of retinal ischemia (right). (Ganka 2018; 60(6): 583-589. Kanehra publishing).
・加齢黄斑変性
滲出型加齢黄斑変性では,脈絡膜新生血管やポリープ状脈絡膜血管症により黄斑に出血や滲出を生じ視力が低下する.この出血や滲出の多くは中心窩を含む領域に生じ,急激かつ大幅な視力低下を引き起こすことが多いが,初期の病変で中心外に存在する場合,視力低下が軽度であることがある.このような症例で眼底視野計を行うと,病変部位,出血や網膜剥離のある部分で網膜感度の低下が見られる6).抗VEGF薬などによる治療が奏効し,出血や網膜剥離の消退が得られると,網膜感度は改善する(Fig.8).
The fundus photography shows a subretinal hemorrhage due to age-related macular degeneration in the left eye (top right). The fluorescein angiography showed the leakage of dye from the polypoidal lesion (top right). Retinal sensitivity is decreased at the area with a subretinal hemorrhage (bottom left). The retinal sensitivity was increased after the treatment (bottom right). (Ganka 2018; 60(6): 583-589. Kanehara publishing).
・中心性漿液性脈絡網膜症
中心性漿液性脈絡網膜症では,中心窩を含む黄斑中心に丈の低い漿液性網膜剥離を生じる.脈絡膜血管からの透過性亢進にともなう滲出性の網膜剥離であるが,多くの場合中心視力は良好である.小視症などのゆがみが主訴となるが,このような場合視力だけでは網膜機能障害を評価することは困難である.眼底視野計による網膜感度測定を行うと,視力1.0の症例でも網膜感度は低下しており,治療後に漿液性網膜剥離が消失すると視力は1.0のままであるが網膜感度は改善しており,同じ視力でも網膜機能が改善していることが明瞭に見て取れる7)(Fig.9).
Retinal sensitivity is impaired in the eye with central serous chorioretinopathy (top right). OCT image shows a serous retinal detachment at macula (top right). The retinal sensitivity increased after the treatment (bottom left). The OCT image shows a resolution of the retinal detachment (bottom right). The visual acuity of this patient was 1.0 throughout the course. (Ganka 2018; 60(6): 583-589. Kanehara publishing).
・黄斑円孔
黄斑円孔は,黄斑の中心に網膜の隙間が円孔状に形成される疾患である.中高年の片眼に生じ,硝子体が黄斑を牽引することによって発症する.自覚症状として,中心に向かって引っ張られたような歪みを生じ,視力が低下する.陳旧例を除き黄斑円孔は直径500 μm以下であり,病変としてはかなり小さなものである.このような小さな病変においても網膜感度を測定することは可能である.眼底視野計MP-3では,視標の呈示パターンを任意に決めることが出来るため,通常の中心20度の測定では検出されないような中心部の網膜感度低下も,中心近傍に視標を集中的に呈示するパターンを用いると検出可能である.(Fig.10)黄斑円孔の治療は硝子体手術が行われるが,眼底視野計を手術前後で用いると,視力とは異なる側面から視機能を評価することが出来る8).
Retinal sensitivity in a case with macular hole (top left). OCT image shows a stage 3 macular hole (bottom left). The magnified image of macular area shows the central retinal sensitivity was severely affected by the macular hole (right).
・網膜色素変性
網膜色素変性は夜盲を主訴とし,進行例では視野狭窄から中心視力喪失にまで至る遺伝性,進行性の網膜疾患である.現在まで多くの治療に関する研究がなされてきたが,いまだ有効な治療法はない.網膜変性は眼底周辺部から中心に向かって進行するため,OCTでは中心以外の網膜外層構造の障害が観察される.眼底視野計では,OCTにて観察された網膜異常に一致して網膜感度の低下が見られる.(Fig.11)中心の網膜構造が保たれている間は,視野は狭窄していても中心視力は保たれている.各種治療法の効果を見る際,この点で中心視力はあまり参考にならず,網膜感度を調べることにより,まだ変性に至っていない,あるいは変性しつつある網膜の機能を評価することが可能となる9,10).
The retinal area temporal to macular shows low retinal sensitivity in an eye with retinitis Pigmentosa (left). The retinal sensitivity is severely impaired in an eye with advanced retinal degeneration (right). (Ganka 2018; 60(6): 583-589. Kanehara publishing).
眼底視野計は固視の安定性を観察することが出来る.検査中は眼球の動きがトラッキングされるため,この動きを固視点の動きとして眼底像の上に投影することが可能である.中心視力の良い,固視が非常に安定している症例では,検査開始時の固視点が検査終了時(5~10分後)の固視点とほぼ一致している.一方,中心視力の悪い症例では,検査開始時の固視点と検査終了時の固視点の分布が一致しない.この固視点の時間的ずれ幅は視力,網膜感度,固視点分布それぞれと関係している11).すなわち,固視点ずれが大きい症例では,視力が不良,網膜感度が低く,また固視点が広範囲に分布(固視不安定)である.中心暗点のある症例では,中心視では物が見えない.そこで中心外固視(偏心視)を眼底視野計(maia)にて確認し,偏心視が行われている部分の眼底に視標を集中的に表示し,聴覚刺激も併せた偏心視獲得のトレーニングが報告されている.10分2セットを週に1回を12週連続で,間に3か月休止期間をいれ再度12週行う,計6か月間のトレーニングにて,95%BCEA(95%の固視点が収まる眼底上の面積)が39 ± 40 から19 ± 18(deg2)へとほぼ半分の面積になり,固視が安定した12).中心視力が非常に悪い症例では,このように偏心視を獲得することにより,有用な日常視力が得られることがあり,視覚リハビリテーションとして重要な研究と思われる.
眼底視野計を用いることにより,中心視力の測定だけでは検出できないような網膜病変の視機能を調べることが可能となる.また,網膜感度は視力とは異なる視機能を観察していると考えられ,各種網膜疾患に対する治療法の比較など,複数の視機能面から評価することにより,より信頼度の高い治療アウトカムの評価につながると考えられる.光干渉断層計(OCT)により網膜微細構造が生体内で観察できるようになり,眼底視野計による網膜機能の評価と組み合わせることで,病態の理解がさらに深まることが期待される.
利益相反なし