論文ID: jslsm-41_0004
【目的】我々は,女子柔道選手を対象に一過性の柔道トレーニングにより発現するオーバーリーチングの症候を筋損傷及び免疫機能から検討した.また,我々はトレーニングにより発現するオーバーリーチングの回復に対する光治療の応用の可能性を検討した.
【方法】本対象は社会人女子柔道選手9名であった.対象者は一過性のトレーニングとして2時間30分の柔道のトレーニングを実施した.調査項目は身体組成値,血液生化学検査値,好中球機能,抗酸化機能であった.また,我々は一過性のトレーニング前後にこれらを測定した.
【結果及び考察】対象者により実施された一過性のトレーニングは筋損傷とストレス・炎症反応の亢進,免疫機能の一部低下,Reactive oxygen species産生の亢進をもたらしていた.光治療と運動に関連する先行研究はこれらのオーバーリーチングの症候の回復に光治療が有効となる可能性を示唆していた.