論文ID: jslsm-44_0003
光増感剤はガンの光線力学療法(photodynamic therapy: PDT)や光線力学診断(PDD)への応用が期待されている.PDTやPDDを発展させるためにガン選択性の向上は重要な課題であり,その解決手法の一つとして活性制御型の光増感剤が数多く研究されている.多くの活性制御型の光増感剤では励起状態の消光機能を制御することにより量子収率を制御できるものであったが,近年では光吸収効率を制御できる光増感剤の研究例も注目されている.本総説ではこれらの報告例を紹介する.