論文ID: jslsm-45_0009
メラニン色素病変の治療法の開発を目的とし,6.1 μmの量子カスケードレーザー(quantum cascade lasers: QCL)を用いてLWD系統のブタ皮膚に対する照射の影響を組織観察(HE染色)とMALDI-MSIで調べた.HE染色では,メラニンを生成するメラノサイトが存在する表皮基底層の最深部の細胞がQCL照射後も残存していた.MALDI-MSIでは,メラニン分子の数は非照射皮膚よりも減少し,散乱していた.これによりQCL照射でメラノサイトが変性したことを示した.