昭和医学会雑誌
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当教室における過去11年間の新生児外科症例の臨床的検討
八塚 正四岡松 孝男三浦 純一金 義孝藤本 宗平城 一也石井 淳一
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1982 年 42 巻 1 号 p. 89-94

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抄録
過去11年間に139例の新生児症例を経験した.この期間の前・後期を比較すると症例数の増加が目立った.取り扱った症例のうち多い順に挙げると, 腸同転異常症, 先天性腸閉鎖症, 輪状膵を含む先天性十二指腸閉鎖症, 直腸肛門奇形, 消化管穿孔, 先天性肥厚性幽門狭窄症, 先天性食道閉鎖症, 臍帯ヘニルアなどであった.これらの疾患は, ほとんどが緊急疾患であり, 約半数は生後7日以内に手術がなされている.全症例数の約70%は, 小児科および小児科関連施設からの紹介によるものであった.未熟児の占める割合は, 全体の約30%であり, その手術死亡率は成熟児の約3.5倍であった.139例の手術死亡率は18.7%であったが, その死亡原因の約60%は合併症によるものであった.
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