昭和医学会雑誌
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Hodgkin病における若年者と高齢者とのT-cell populationの差について
Alpha-Naphthyl-Acetate-Esterase染色による検索
杉山 喜彦光谷 俊幸塩川 章九島 巳樹渡辺 秀義飯田 善樹
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1985 年 45 巻 3 号 p. 327-330

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抄録
Hodgkin病のリンパ節スタンプ標本のANAE染色による検索から15歳以下の若年者群9例と60歳以上の高齢者群9例とのT cell populationを比較した.ANAE-Droplet positive cel1は若年者にくらべ高齢者が明らかに低値を示した.Hodgkin病の病巣部ではリンパ節や脾においてT-cellが増加することは周知の事実である.又生理的にも加齢につれてリンパ球の絶対数の減少, 特にT-cellに起因する種々のcellular immunity等の障害を考え合わせると, 同一疾患の病巣におけるこの差は, リンパ球がactivatedstateあるいはneoplastic processにおちいる以前のリンパ節内T-cellpopulationの数の差に基ずく所見と思われる.
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