昭和医学会雑誌
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インターフェロン-γによるヒト単球性白血病細胞U-937の分化誘導におけるC-kinase修飾剤, GTP結合タンパク質修飾剤の影響
岩波 正英武田 健
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1991 年 51 巻 2 号 p. 159-166

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抄録
インターフェロン-γ (IFN-γ) のヒト単球性白血病細胞U-937の分化誘導作用におけるC-kinaseとGTP結合タンパク質の役割を明かにするためC-kinase活性化剤, 阻害剤およびGTP結合タンパク質修飾剤の影響について検討した.IFN-γはNBT還元能, Fcレセプター活性, 細胞表面特異抗原 (CD 11b, CD 14) の発現, 非特異的エステラーゼ活性など単球/マクロファージがもつ諸活性を誘導し, また形態学的にもマクロファージ様の細胞を誘導した.C-kinase阻害剤のH-7はIFN-γの分化誘導能に影響を与えなかった.また, C-kinase活性化剤の1-oleoy1-2-acetylglycerol (OAG) は分化誘導活性を示さなかった.しかし, OAGはIFN-γの分化誘導活性を促進した.したがって, IFN-γがU-937細胞の分化を誘導する機序としてC-kinaseを介している可能性はきわめて低いことが示唆された.なおOAGはIFN-γのレセプター数, 解離定数に影響を与えなかったので, レセプター結合以降のシグナル伝達経路を修飾してIFN-γの作用を高めていることが示唆された.一方, GTP結合タンパク質を選択的にADPリボシル化し, その機能を修飾するコレラ毒素と百日咳毒素はいずれも単独で分化誘導にほとんど影響を与えなかったが, 前者はIFN-γの分化誘導作用を著しく高め, 後者はIFN-γの作用を抑制した.それらの作用機序は不明であるが, IFN-γは細胞内cAMP濃度にほとんど変化を与えなかったこと, 百日咳毒素がcAMP濃度をわずかに上昇させたにもかかわらず, IFN-γの分化誘導作用を抑制したことから, IFN-γの分化誘導作用にはadenylate cyclase以外のエフェクターの関与が示唆された.
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