昭和医学会雑誌
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2症例の高齢大腿切断者に対する義足の製作と訓練
唐 培高崎 幸雄新妻 晶水口 文神宮 俊哉笠井 史人水間 正澄森 義明
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1997 年 57 巻 2 号 p. 165-169

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抄録

下肢切断者に対して手術後できるだけ早く義足歩行訓練を開始することは大変重要である.われわれは2例の血行障害による高齢大腿切断患者のリハビリテーションで, サーモプラスチックを用いた訓練用義足の作製を経験した.症例1は69歳男性で, ASOの診断にて右大腿切断術を施行した.症例2も69歳男性で, Buerger病のために左大腿切断術を施行した.2症例には, 術後早期より訓練用義足ソケットをサーモプラスチックにて作製し, 歩行訓練を開始し, 現在, ロフストランド杖を使用し大腿義足にて歩行可能となった.今回, サーモプラスチックによる訓練用義足の有用性と高齢切断者に対する義足の適応について検討した.

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