昭和医学会雑誌
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セフジトレンピボキシルの脳内移行について
山崎 由香子, 今井 惠子, 奈良 圭之輔, 岩井 信市, 徳永 晋, 小口 勝司, 倉田 知光
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1999 年 59 巻 6 号 p. 629-634

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抄録
セフジトレンピボキシル (メイアクト, ME1207) はプロドラック型経ロセフェム系抗生物質で, 現在臨床的に広く用いられている.本研究は, 薬物の脳への移行性を確認するためにマイクロダイアリシス法を用い, 抗菌活性体であるセフジトレンの脳内濃度および血中濃度を経時的に観察し, 中枢神経系への影響を検討した.セフジトレン10, 30, 100mg/kgをラットに腹腔内投与後, 血管および脳に留置したマイクロダイアリシスプローブ内をリンゲル液で灌流し, 得られる透析液を20分ごとに回収し, セフジトレン濃度をHPLCを用いて測定した.各投与量で, 投与後速やかにセフジトレン濃度は上昇し, 血中では投与後20-40分, 脳内では20-60分後の透析液で最高値を示し, その後漸次減少し5時間後まで検出された.100mg/kg投与群では最高血中濃度は58.5μg/ml, 脳内濃度は418.3ng/mlであった.対照薬としてニューキノロン系抗菌剤であるオフロキサシンを用い同様の実験を行った.オフロキサシン30mg/kg投与においても, セフジトレン投与時とほぼ同様の結果を示し, 最高血中濃度は3.0μg/ml, 脳内濃度は92.7ng/mlであった.尚, これら濃度はセフジトレン30mg/kg投与時より約1.5~2倍の高い値を示した.これらの結果より, セフジトレンおよびオフロキサシンは脳内にわずかながら移行しているが, その薬物量は非常に微量であることが確認された.よって通常の投与量に於いては中枢神経系への影響は少ないものと考えられる.
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