昭和医学会雑誌
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食道癌の化学放射線治療
―嚥下障害の改善と治療成績との関連について―
水谷 好秀, 北原 規
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2004 年 64 巻 4 号 p. 340-346

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抄録
進行性胸部食道癌の症例において, 嚥下障害の改善が化学放射線治療後の生存率に影響を及ぼすかどうかをretrospectiveに検討した.進行性胸部食道癌で嚥下障害が治療前に認められた46症例を対象とした.化学療法と放射線治療を同時に施行された症例は39例で, 放射線治療単独は7例であった.治療前の嚥下障害の程度を5群 (スコア0から4) に分けて, 治療後の生存率との関連性を検討した.治療後固形物の摂取が可能になった症例 (スコア0群と1群) は46症例中30症例 (65.2%) であった.それらの症例における生存期間の中央値は12ケ月, 1年生存率は53.2%であった.しかし治療後に嚥下障害が改善しなかった16症例の生存期間の中央値は4ケ月, 1年生存率は17.9%であった.嚥下障害が改善された症例は改善されない症例と比較して有意に生存率が高かった (p=0.0002) .食道癌の部位別では, 上部食道癌ほど生存率が低かった.進行性胸部食道癌の化学放射線治療においては, 嚥下障害の改善は患者の生存率を左右する重要な因子の1つである.
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