2017 年 55Annual 巻 3PM-Abstract 号 p. 222
重度の筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis:ALS)患者は,次第に運動神経が麻痺し運動機能を著しく制限される.ALS患者が他者とコミュニケーションを図るためには残存機能を活かしたコミュニケーションツールが必要である.コミュニケーションツールには視線入力や接点スイッチを利用した走査入力方式などがある.視線入力はユーザの視線を捉え文字入力を行う.従来の透明文字盤を用いたコミュニケーションと比較し介護者の負担を軽減することが可能である.また,接点スイッチを用いた走査入力方式は,対象の文字が選択されている時にスイッチを操作することで文字が確定される.近年では,視線入力と接点スイッチ操作を組み合わせた文字入力の検討が行われている.スイッチの操作に割り当てられるものとして,文字の決定や削除機能などがある.そこで,スイッチを組み合わせる場合,どのような機能を割り当てるか検討する必要がある.そこで本研究では視線入力とスイッチ操作による文字入力の検討を行った.