生体医工学
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抄録
社会で活躍できる人間に育てる教育
小谷 誠
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2017 年 55Annual 巻 5AM-Abstract 号 p. 420

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抄録

筆者は1975年にMITに留学し、人間の身体から発生する微弱な磁気を計測して、人間の脳等の機能の解明や病気の診断に応用する研究を行った。帰国して提案した「高度脳磁場計測装置の開発」が1990年に国のプロジェクト研究に選ばれ、高性能の脳磁場計測装置を開発して、脳機能の解明の研究を行った。 人間の脳神経細胞の数がもっとも多い時は生まれて1年以内である。しかし、幼児の脳神経細胞は、小さな神経細胞体がほとんどであり、ほとんど活動できない。神経細胞体から多数の樹状突起が成長し、更に一本の神経繊維が成長して、隣の脳神経細胞と連絡が取れるようになった時に一人前の脳神経細胞として活動できる。 脳の神経細胞体は減少し始めるが、脳神経細胞に刺激を与えると減少しない。すなわち、その部分の脳神経細胞を使用するように努力することによって脳神経細胞は死滅しない。 脳神経細胞が一人前に育つのは、22歳までである。この期間にどのような教育をするかに将来活躍できる人間になれるかが決まる。ここでは、今までの多くの実験で示された教育方法について説明する。

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© 2017 社団法人日本生体医工学会
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