生体医工学
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転倒予防のための高齢者の歩行診断と歩行訓練システムの開発
伊藤 友孝奥野 彰太白井 智貴鈴木 みずえ谷 重喜
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2018 年 Annual56 巻 Abstract 号 p. S241

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抄録

超高齢社会を迎え,高齢者の生活の質(QOL)の維持と向上が重要な課題の一つとなっている.特に,歩行中の転倒は重大な怪我を引き起こし寝たきりの状態に陥る危険性が高く,転倒の要因の解明と予防が急務である.そこで,本発表では高齢者の歩行の様子を計測し個人毎の歩行特長を明らかにできる歩行計測・診断システムを構築し,実際に高齢者の歩行診断を行って歩行の特長や転倒との関連性などについて検討した結果を報告する.また,歩行の状態の改善を目指して開発した歩行訓練補助システムについても紹介する.歩行の状態を改善するためには,自らの歩行状態をきちんと把握することが重要である.そこで,上述の歩行計測・診断システムと組み合わせて使用する形の歩行訓練補助システムを開発した.歩行器をベースに,自身の歩行状態が周囲に投影されて提示されるようになっており,安全かつ効果的に訓練が可能である.発表では,高齢者に実際に試用して頂いた結果についても紹介する.

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© 2018 社団法人日本生体医工学会
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