2019 年 Annual57 巻 Abstract 号 p. S139_2
内視鏡検査の際, 内視鏡のチューブ径が太いために患者の負担が大きいという問題がある. この問題を解決するため, 我々は小型距離センサ及びIMUを用いて管腔臓器の内腔形状を取得するシステムの開発を行っている. このシステムは小型距離センサ及びIMUを用いることで従来のチューブよりも細くすることや患者の負担が低い簡易的な検査を行うことを目指している. 本発表ではセンサを用い管腔臓器の向き及び内腔形状を取得することが可能かを検討した. 臓器の向き及び内腔形状は臓器に挿入するチューブの先端に設置した距離センサを回転させることで臓器の断面図を取得し, これらを複数枚組み合わせることで推定する. そこで, 距離センサとIMUを組み合わせたプロトタイプを製作し, 内腔の断面図が取得可能かの実験を行った. 実験は臓器モデルとしてペットボトルを用い, プロトタイプをペットボトルに対して45度傾けて挿入し, 回転させることで断面図の取得を行った. 実験の結果, 楕円形の断面図が取得され, 断面図からペットボトルの内径を計算したところ誤差の平均は8.3%であった. よって, 本手法を用いることで臓器モデルの内腔断面図の取得が可能であると考えられる.