生体医工学
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脳の血流による共振周波数は頭蓋内圧にのみ依存する:臨床研究
後藤 哲也降旗 建一本郷 一博
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2019 年 Annual57 巻 Abstract 号 p. S151_1

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抄録

頭蓋内圧計測は頭蓋内圧(ICP)センサの設置など侵襲的な方法となるため患者への負担が大きく、非侵襲的な方法で測定を行うことが望まれている。しかし非侵襲型脳圧測定は、これまで多くの研究が行われてきたが,実用化に結びついた方法はない。今回我々は頭蓋内圧脈波と頸動脈波を同時測定し解析したので報告する。2013年から治療のため脳室ドレナージもしくは頭蓋内圧センサが設置された患者40名に対して、同意を得た上で、頭蓋内圧と同時に頸動脈圧脈波を記録した。波形はオフラインで解析した。呼吸リズムに合わせた波形を選ぶために、10秒間の頸動脈脈波から局所的最大値1ピークを選択、それに対応する頭蓋内圧脈波を選択。それぞれの波形を加重平均したうえで、伝達関数法で入力を頸動脈脈波信号とし出力を頭蓋内圧脈波信号として、伝達特性を計算した。実測した頭蓋内圧と共振周波数は近似指数関数に強く一致した。(figure)このことから個人、年齢、性別、体重、疾患等にかかわらず、脳の共振周波数は頭蓋内圧とのみ相関していることが分かった。共振周波数を何らかの方法で検知できれば頭蓋内圧を類推できる可能性があることが示唆された。

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© 2019 社団法人日本生体医工学会
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