生体医工学
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医療機器の開発過程とAMEDにおける研究開発マネジメントについて
岩田 倫明
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2019 年 Annual57 巻 Abstract 号 p. S17_2

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抄録

医療機器は医薬品と異なり、製品化に至るまでの開発プロセスは必ずしも一本道ではなく、プロセスのどの段階においても振り返り、設計の見直しが可能であり、開発、検証、改良を繰り返しながら製品化を目指す、という特性がある。また、製品が多品目、多様であり、機器の種類、クラスの違い等によっても様々な開発パターンが存在する。しかしながら、いずれのパターンにおいても実用化するためには、最終的には製造販売業者による製造販売承認等の許認可の取得と事業化が必要であり、より良い医療機器をより早く患者さんに届け、医療の質の向上に役立てるためには、開発初期段階から事業化戦略を意識し、スピード感をもって研究開発を進めることが重要である。そのため、AMEDでは、医療機器において事業の進捗状況等にかかる評価(Go/no-go判断を含めた事業化方針見直し等)を適切な時点で行うための「振り返り地点」として、治験を実施する事例を一例にステージゲートを設定し、チェック項目を作成した。また、これらを活用した適切な事業管理により、AMEDの研究開発支援の成果を一層高めるとともに、研究費の効果的な配分・使用に資することを目的としている。

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© 2019 社団法人日本生体医工学会
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