生体医工学
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特徴点抽出法による動画像上の仮想電極追従システムの検討
中山 雄斗林 拓世
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2019 年 Annual57 巻 Abstract 号 p. S83_1

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抄録

生体計測装置から正確に生体信号を取得するには,適切な基準点の設定や電極の装着が求められる.しかし,対象の身体的特徴や測定者の技量により,その正確性や再現性は異なる.本研究では,測定条件に関わらずに正確な電極装着を可能とすることを目標に,対象に配置した仮想電極をリアルタイムに追従する安価なシステムの開発を試みた.システム構成にはRaspberry Pi 3と対応するカメラモジュールを採用し,プログラミング言語にC++,動画像の入出力処理と画像処理にOpenCVを用いた.動画像上に配置した仮想電極の追従は,グレースケールに変換した1フレームごと画像データより対象の移動量をSURF関数の特徴点抽出より取得し,精度の高い特徴点の平均変化量を仮想電極の座標に反映するものとした.結果,フレームレートが4.4fpsと低速であるものの,320×240画素の動画像上に仮想電極を追従させることができた.本システムでは仮想電極の初期配置を手動で設定しているが,画面上より取得される対象の身体的特徴を基に電極の自動配置を可能とすることで,様々なシチュエーションに対応ができるようになると考えられる.

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© 2019 社団法人日本生体医工学会
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