生体医工学
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“メディカル・デバイス・プロデューサー”育成研修プログラムの開発
保多 隆裕祇園 景子鶴田 宏樹宮崎 悟水野 佳子猿渡 昌子平田 健一永井 洋士福本 巧
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2019 年 Annual57 巻 Abstract 号 p. S84_1

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抄録

米国では企業や団体が医療ベンチャーを支え、そこから生まれる原型を大手メーカーが事業化するエコシステムが存在するが、法体系や社会システムの異なる日本では米国型システムは機能しておらず、特に開発初期を担う創造的人材が決定的に不足している。この現状を打開すべく、“メディカル・デバイス・プロデューサー(MDP)”育成研修プログラムを開発した。MDPは、臨床現場で医療従事者と密に連携し、ニーズを起点とした医療機器のコンセプト創出を行い、実際の製品開発までを推進する。その過程で専門人材とチームを形成し、知財・薬事戦略・保険適用・事業戦略を立案する。MDPには専門知識や経験に加え、コミュニケーションスキルやチームマネジメントスキルが要求される。研修の対象は、医療機関や医療機器メーカーの医師、臨床工学技士、工学系研究者などで、プログラムはエントリーおよびアドバンストコースで構成され、前者は約1年間のコースで、ワークショップ形式の授業とハンズオンセミナーで開発スキルの基礎を学んだ後に、臨床現場見学から開発候補品創出までの一通りの模擬実践を行う。(本研修はAMED国産医療機器創出促進基盤整備等事業の助成を受けた。)

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© 2019 社団法人日本生体医工学会
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