生体医工学
Online ISSN : 1881-4379
Print ISSN : 1347-443X
ISSN-L : 1347-443X
医療イノベーションの社会実装プロセス~医療機器の事業化を絵に描いた餅で終わらせないために~
櫻井 公美
著者情報
ジャーナル フリー

2020 年 Annual58 巻 Abstract 号 p. 144

詳細
抄録

医療機器開発の成功とは医療機器の承認をとることではなく、医療現場をはじめとする社会への実装化です。

医療機器を実装化するには、医薬品医療機器法の規定に適合しなければならないのはもちろんのこと、販路開拓、市販後の管理等、多岐にわたるプロセスが必要であり、開発当初からプロセスの全体像を理解した上で事業に着手することが重要です。また、患者や医療従事者のニーズの把握、競合製品との差別化ポイントといったビジネスの視点も必要です。

昨今海外では特に、大手異業種企業が医療ビジネスに参入し、医療テクノロジーのイノベーションが加速しています。10 年以上外資系企業で経験したこと、そして現在、スタートアップ企業の製品上市を支援している立場から、米国が世界の医療機器市場で40% のシェアを占めている理由を例に、医療機器開発に必要な新たな視点を提示します。

著者関連情報
© 2020 社団法人日本生体医工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top