生体医工学
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骨粗鬆症抑制に対する全身微振動刺激の持続的効果について
田中 優人川人 侑弥松本 健志
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2020 年 Annual58 巻 Abstract 号 p. 330

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抄録

我々は運動療法の代替となり得る微振動刺激(WBV: Whole Body Vibration)とその断続性と不規則性による作用向上に着目し,断続的WBV(周波数45Hz,振幅0.3g,3秒×150回(刺激頻度20,250)/日,刺激間隔9±6秒,5日/週)が骨粗鬆症マウスの皮質骨において2週後に効果を及ぼすことを確認した.しかし,その効果は4週後には消失したため,本研究ではさらに不規則性を増したWBV(周波数45Hz,振幅0.3g,3±2秒間×150回(刺激頻度20,250)/日,刺激間隔9±6秒,5日/週)によるWBV作用の持続長期化を試みた.2週後には皮質骨にはその効果は認められなかったが,海綿骨体積分率,海綿骨平均ミネラル密度,海綿骨ミネラル密度ピーク値に骨粗鬆症抑制の効果が認められた.しかし4週後には,皮質骨,海綿骨ともにWBVの効果は確認できなかった.WBV効果の長期化を図るためには,刺激頻度や強度も考慮した負荷様式が必要であることが示唆された.

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© 2020 社団法人日本生体医工学会
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