2021 年 Annual59 巻 Abstract 号 p. 173
医看工芸プロジェクトは、医療機器や医療サービスの開発に、デザインを有効に活用する試みである。近年、日本の社会ではデザインシンキングがブームとなり、経済分野でデザインという言葉に注目が集まっている。デザインの狭義の意味は、色や形のことである。それに対しデザインシンキングにおけるデザインの意味は、問題を明確に設定し、その問題を美的に解決することである。デザインは、アートを含む分野であり、アートは美を探求する行為である。また、アートは、人間社会の問題を発見し、それを可視化する行為でもある。このようなアートの特性を持ったデザインを医療分野に活かすことは、医療環境の改善に寄与すると考える。今回の発表では、医看工芸プロジェクトいくつかの事例を紹介する。