2022 年 Annual60 巻 Abstract 号 p. 69_1
ACP(advance care planning)は、終末期医療の一端で語られることが多いが、生き方全般において身近な人・専門家・関係者と同じテーブルで話し合い、自ら納得した将来の変化に備える意思決定のあり方shared decision makingである。研究もいろいろな人と同じテーブルで話しながら、自らの感性により話(刺激)を増幅・変調しinspirationへ変換して異次元の研究に反映させていく、すなわちAIP(advance inspiration planning)作用といえる。研究をディスカッションする面白さの一方で、どうやったら研究教育職につけるのか、そもそも自分は研究者に向いているのかと悩む。レヴュアーにどう返事を書くかと考える頭で、帰ったら洗濯しなきゃと考える。不条理な話に泣きながら解決策を探しつつ、研究の突破口を探す。この振れ幅の毎日の中に発見・発明があり、次のテーマもある。だれでもやっていることだが、多様・異質であるほど振れ幅は大きくなり感性は鍛えられる。このセッションでは、その鍛えられた感性を生かし、振れ幅の大きさを懐の深さとして活躍されておられる先生方にご講演をいただき、そのバイタリティーに触発されたく思う。