廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第23回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: A10-4
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A10 海外調査
パレスチナ西岸地域における廃棄物管理分野の協力支援アプローチの比較
*青木 一誠水谷 徹哉吉田 充夫
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抄録

パレスチナのヨルダン川西岸地域では、複数の地方自治体で構成される広域行政カウンシル(JC)や地方自治体が廃棄物管理を実施しているが、収集・運搬、最終処分のいずれの活動も問題を抱え、多くの不法投棄サイトが存在し、環境や住民の健康への影響が懸念されてきた。1990年代後半以来、各ドナーは各援助スキームを通じて様々な支援を実施してきた。これらの支援は、世銀の処分場整備先行型支援、JCの組織能力強化等を重視した日本(JICA)の対処能力強化支援、収集・運搬機材供与を重視したEUと日本の機材供与型支援、国家廃棄物戦略策定を重視したドイツの戦略策定型支援に分類できる。これらの効果や課題について比較検討した結果、ある程度の収集運搬サービスの基盤がある場合は処分場整備先行型支援がきわめて有効であり、一方、自力で収集活動ができない中小自治体の場合は広域化組織化支援と機材供与が有効であることが明らかになった。

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© 2012 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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