抄録
使用済み携帯電話の回収率の向上を図るために、提供者の足元でセキュリティ破壊が出来る一次破砕機を導入し、排出を誘導するイベント回収を試行した。また、得られた携帯電話に含まれる金、銀を、二段階の物理的破砕のみで2mm以下にほぼ100%濃集させる方法を開発した。イベント回収は学内生協で行い、5日間、延べ35時間で331台の提供を受けた。また、金、銀の濃集現象に関しては、一次破砕機(連続式衝撃裁断方式)と二次破砕機(バッチ式高速回転ミル)との適切な連動と、二次破砕容器内における流体力学的挙動が重要な因子であり、特に金、銀の濃集挙動が二次破砕機回転数の3乗則に従うことを明らかにした。