抄録
軽金属リサイクルにおける合金元素の挙動は物質資源循環の設計において極めて重要であるにも関わらず、一部の元素について実験的な報告がなされているだけで、十分な議論がされていない。本研究ではアルミニウム、マグネシウムおよびチタンのリサイクルプロセスにおける合金元素のスラグ(ドロス)相、ガス相およびメタル相への分配傾向を熱力学的に解析し、各合金元素の除去可能性を検討した。解析の結果、一般的な不純物除去法である酸化や揮発では、軽金属リサイクルにおいてほとんどの不純物が除去不可能な傾向にあることがわかった。この結果は、軽金属リサイクル技術のさらなる発展はもちろん、市中スクラップの組成を重視した選別技術の構築や、社会システムにおけるスクラップ管理が重要であることを示唆している。