抄録
香川県豊島で行われている豊島廃棄物等処理事業は共創という理念の下で進められている.この理念からも事業の進捗状況を事業者,住民,市民間で情報共有することは重要である.そこで,GPS測量による処分地の3Dモデル化を行い,事業の可視化を検討した.また,これまで6年間の実績データにより,掘削作業の進捗状況を確認することができた.さらに事業の進捗に伴う廃棄物の推定密度の見直しを受けて,処理量の算出方法について検証を行った.その結果,事業の進捗状況について関係者間での情報共有が可能となった.また処分地周辺の環境への影響を把握することを目的として,処分地周辺の水質についてモニタリングを平成10年から行っており,この結果をまとめることで水質の傾向や安全性の評価を行った.その結果,暫定工事を行った後は汚染物質が減少傾向となり,近年では周辺環境への影響は小さくなっていることがわかった.