主催: 一般社団法人廃棄物資源循環学会
会議名: 第29回廃棄物資源循環学会研究発表会
回次: 29
開催地: 名古屋大学東山キャンパス
開催日: 2018/09/12 - 2018/09/14
背景
現在我が国の温室効果ガス排出・吸収目録において紙ごみ焼却に伴う二酸化炭素排出量を算定している。この算定に用いられる紙ごみの非バイオマス由来炭素割合が現状に即しておらず、改善の余地がある。
目的
現在の我が国の実情に即した紙ごみ中の非バイオマス由来炭素割合を推定する。
方法
京都市家庭ごみ細組成調査により採取した紙ごみサンプルのpMC、炭素含有率、カルシウム含有率を実測し、また文献により紙の構成物の化学組成を調査することで、12C・14C・カルシウム・pMCに関する方程式を立式した。これを解くことで、紙ごみ中の非バイオマス由来炭素割合を推定した。
結果
非バイオマス由来炭素割合の現行値が1%であるのに対し、本研究では5.7~7.0%と推定した。
結論
現在採用されている紙ごみ中の非バイオマス由来炭素割合は過少である可能性が高い。全国的な調査等により、値の更なる精緻化を図ることが求められる。