廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第32回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: D1-3-O
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D1 焼却(1)
ペルフルオロオクタン酸(PFOA)の焼却による分解挙動
*齋藤 直也藤森 崇寺田 綾乃高岡 昌輝松神 秀徳
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抄録

残留性有機汚染物質(POPs)は、難分解性や高蓄積性、長距離移動性、人や高次捕食動物への長期毒性が懸念される有害物質である。近年、POPsに追加登録されたペルフルオロオクタン酸(PFOA)は、今後その含有廃棄物やストックに対して適正な分解処理が求められる。本研究ではPFOAの純試薬を用い、焼却後の媒体を詳細化したラボスケールの焼却試験を実施することで、PFOAの焼却による分解挙動を把握することを目的とした。PFOAの分解率、温度依存性、焼却後の媒体別の移行、さらに副生成物の定量を試みた。結果、滞留時間2秒では温度(850-1000℃)によらずPFOAは、POPsに係るバーゼル条約で推奨される99.999%を上回る分解率を示した。PFOAの気相中への移行しやすさによって、焼却部上流や排ガスで検出され易い可能性がある。PFOAのC-C結合切断によるPFHxAやPFHpAの副生成がみられた。

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© 2021 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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