2050年のカーボンニュートラル達成に向け、CO2の固定(CCS)や利用(CCU)によるCO2削減技術が注目されている。当社では、飛灰がCO2を吸収/固定化する炭酸化反応において、重金属類が飛灰に固定化、吸着されて不溶化する性質に着目し、都市ごみ焼却施設で発生した飛灰に、同じ施設で発生したCO2を反応/固定化させる、実機スケールでの炭酸化実証試験を実施した。実証試験では炭酸化による①CO2の有効利用促進と、②重金属処理薬剤使用量の削減効果について検証を行った。また炉形式・灰組成が炭酸化に与える影響を明らかにするため、複数の施設でラボスケールでの炭酸化試験も実施した。これら異なるスケールでの試験結果について報告する。