主催: 一般社団法人廃棄物資源循環学会
会議名: 第32回廃棄物資源循環学会研究発表会
回次: 32
開催地: 岡山コンベンションセンター
開催日: 2021/10/25 - 2021/10/27
熱帯地域の廃棄物埋立地では、発生した浸出水の処理は、貯留池の水面蒸発と自然浄化に依存している。近年の廃棄物量増加や雨季の豪雨により、未処理浸出水の越流が顕在化しており、浸出水の適正管理は喫緊の課題である。我々は、持続可能な浸出水管理として、既存の浸出水貯留池に導入可能であり、貯留池の貯留容量と人工湿地の処理性能 (水量削減・水質浄化) の両利点を兼ね備えた浮遊型人工湿地技術の開発を行っている。浮遊型人工湿地とは、発泡ガラス等の微生物担体と植物体で構成されている植栽ユニットに、浮力体を付加した構造となっている。本研究では、ラボスケールの浮遊型人工湿地を作製し、難分解性有機物質の処理性能を評価するとともに、動力学的パラメータを取得し、タイの最終処分場を想定した本技術の導入効果についてシミュレーションした。さらに、熱帯地域の浸出水管理を対象とした浮遊型人工湿地によるSDGsへの貢献を整理した。