主催: 一般社団法人廃棄物資源循環学会
会議名: 第32回廃棄物資源循環学会研究発表会
回次: 32
開催地: 岡山コンベンションセンター
開催日: 2021/10/25 - 2021/10/27
最終処分場に埋立てられた焼却残渣には水酸化カルシウムが多く含まれており、降雨により溶出し保有水のpHを排出基準以上に高めている場合がある。本報では、海面処分場の高pH保有水の合理的な中和対策の検討を目的とし、模擬内水ポンドでの大気中の二酸化炭素吸収を利用してpHの低減を検討する試験を行った。体積・表面積・滞留時間の関係(A/V×ΔT)ポンドを模擬した仮想ポンドに合わせた条件で、2Lメスシリンダー(A/V×ΔT=24.6)を用いて実験を行った。試験期間は標準条件で10日、流入量2倍条件で5日としpH変化と関連項目を測定した。今回の試験結果よりpH上昇には流入量・表面積・滞留時間が影響する事が確認された。また簡易モデルを用いてポンド表面CO2吸収フラックスの最小値(2L容器、1.4×10-5mol m-2 min-1)を算出した。大気中からの二酸化炭素吸収でpHの上昇抑制の可能性が示された。