最終処分場の廃棄物露出面からのガス放出挙動調査

抄録

最終処分場において廃棄物が露出した鉛直面からのガス放出挙動について調査し、物質移動と反応現象の実態について検討した。廃棄物鉛直露出面では、大気の浸透の影響により好気的な廃棄物分解が生じ、CO₂の放出量が多いことが確認された。大気の浸透しない内部においては嫌気的な反応に伴うCH₄も生じているが、表層から深度50cm以深において酸化され、大気放出が抑制されていることが示された。継続的なモニタリングを通じガス発生・放出実態の把握により内部の状態を把握し、事故防止と安全対策を検討する必要性が示された。