廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第32回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: F1-7-O
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F1 有害廃棄物およびその分析・処理技術
建材表面の染色によるアスベストの顕微目視検出法の研究
*田端 正明福山 雅貴矢田 光德
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抄録

建材を破砕・粉砕せずに、建材表面を2種の色素で染色し、実体顕微鏡(x50~100)でアスベストを次のようにして検出・確認し、外壁の検査に適用できた。

・アスベストは建材素材と異なった色調で染色される。

・染色された建材表面のアスベストは細い繊維が束になっている。

・ピンクに染色されたアスベストは、エタノールで洗浄すると白くなる。一方赤く染まった混入繊維状物質はエタノール洗浄で脱色されないので、アスベストと区別できる。

・アスベストは、偏光顕微鏡で消光作用を示す。

・アスベストの種類はXRDとラマンスペクトルで同定可能。

・染色後、アスベストの建材表面中の専有面積を画像解析ソフトで求める。

・使用中の建物の壁の一部に色素を吹き付け、顕微カメラでアスベストの有無を判定する。

このようにして、迅速に・簡単にアスベストの識別ができるので、解体前の建物のアスベスト事前検査に適用出来ると考えている。

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© 2021 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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