主催: 一般社団法人廃棄物資源循環学会
会議名: 第35回廃棄物資源循環学会研究発表会
回次: 35
開催地: つくば国際会議場
開催日: 2024/09/09 - 2024/09/11
海面埋立処分場において硝化反応が進行しない問題が確認されており,原因として焼却飛灰の重金属処理に用いる有機キレート剤が挙げられている.この有機キレート剤は中性付近で分解することが判明しているが,分解過程や生成物は未解明である.本研究では,有機キレート剤DEAが分解して,アリルチオ尿素が生成されているという仮説を立て,DEA分解過程におけるアリルチオ尿素生成の有無と,分解過程における硝化阻害性の変化を把握する実験を行った.DEAは分解により濃度が減少するが,TOC値はほぼ一定であったことから,二酸化炭素までは完全に分解せず中間生成物として存在することが確認されたが,分解過程においてアリルチオ尿素が生成することは確認されなかった.硝化阻害性把握実験の結果より,中間生成物は硝化阻害性を持ち,分解過程において中間生成物がさらにほかの中間生成物に分解・変化する可能性が考えられる.