主催: 一般社団法人廃棄物資源循環学会
会議名: 第35回廃棄物資源循環学会研究発表会
回次: 35
開催地: つくば国際会議場
開催日: 2024/09/09 - 2024/09/11
廃棄建材表面を2種の色素で染色した。染色後、実体顕微鏡(x50)で観察した。建材にメチレンブルー(MB)エリスロシン(RED-3)を順次加えると石綿は薄い青色から赤紫またはピンク色に着色した。着色と形状からクリソタイルと判断した。染色されない繊維状物質があったので、建材表面を陽イオン高分子で修飾した。MBとRED-3を滴下すると、赤色に染色された。着色物質は、XRD、 EDX、顕微ラマンスペクトからアモサイトであることを確認した。色素染色法をXRDおよび公定分析法と比較した。公定分析法で石綿を検出した試料は全て色素染色法で検出された。偽陽性、偽陰性はなかった。染色法は公定分析法よりも明瞭な画像であった。本法による建材の石綿検出は簡単で、迅速で、高感度である。本法は災害や解体現場で廃棄される建材、更には解体前の建物の石綿の有無の検査に適していると考える。