主催: 一般社団法人廃棄物資源循環学会
会議名: 第35回廃棄物資源循環学会研究発表会
回次: 35
開催地: つくば国際会議場
開催日: 2024/09/09 - 2024/09/11
廃棄物の溶出試験における6価クロム分析法を改善するために,ジフェニルカルバジド吸光光度法の前処理法として,イミノ二酢酸型キレート樹脂の活用可能性について検討した。1種類の再生砕石と9種類の焼却灰に溶出試験を行った溶出液に,六価クロム標準溶液を添加した後に,ジフェニルカルバジド吸光光度法を行って六価クロム濃度を測定し,標準物質の回収率を確認した。次に回収率が80%未満であった6試料に対して,JIS K 0102の65.2.1の備考9で示されているアルミニウム沈殿法による妨害物質除去と,イミノ二酢酸型キレート樹脂による妨害物質除去の前処理を行い,六価クロムを測定した。標準物質の回収率はどちらも大幅に改善され,イミノ二酢酸型キレート樹脂は活用できることが確認された。ただし,カルシウム濃度が非常に高い試料については,回収率が低く,課題もあると思われた。