抄録
バーチャルリアリティ・ハプティック技術を生体工学教育に用いれば, 触わる疑似体験により対象臓器の機能と構造への理解が深まるはずである。また, 医学教育に導入すれば, 早期に触診を体感させることが可能になり, また臨床訓練に導入すれば, 若手医師がこれまでより高い練度の触診技術をもって患者に接することが可能になる。また, 教育解剖のみならず司法解剖や病理解剖のための訓練の高度化にも役立つ。ここでは, ユーザは見るだけでなく, 触れて感じることのできる医学, 生体工学教育用システムの開発について展望する。