本研究は野球用金属バットに関する研究である.高校野球やアマチュア野球で用いられる金属バットはスポーツ用品としては主流製品といえる.野球用バットに関する研究はthe American Society for Testingand Materials(ASTM)等で進められ(1),特に打撃性能に関する研究が盛んである.金属バットは打撃位置によって打撃性能が異なり,最も反撥する部位ある.その部位はスウィートスポットと呼ばれている.従来の打撃性能に関する研究の中でこのスウィートスポットという言葉は度々用いられるが明確な位置と定義に関してはあまり研究されていない.本研究の目的は振動学の見地からこのスウィートスポットの位置の特定と定義付けを行う事にある.