抄録
欧州の重大災害事故にその端を発して制定された各種安全規格は、今やグローバルな基準となり普及が進んでいる。日本国内でも徐々にそれら安全思想が定着してきているが、労働災害発生件数レベルは依然欧州に比べると高い。今後の災害減少対策として可変速駆動システムの安全性向上はその重要な鍵を握っており、2007年に制定されたIEC 61800-5-2「可変速駆動システムの機能安全」は安全性と生産性向上の両面から今後益々広く普及することが予想される。本編では、その規格の構成概要ならびに主な安全機能の内容について紹介する。