関西支部講演会講演論文集
Online ISSN : 2424-2756
セッションID: 3912
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非線形ねじり押出法による銅単結晶の組織変化
*民秋 駿宮本 博之湯浅 元仁Yalcinkaya TuncaySimsek Ulke
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会議録・要旨集 認証あり

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抄録

金属や合金の靭性を低下させることなく強化することができる超微細粒状(UFG)は、強ひずみ加工(SPD)によって発生します。SPDの中でも特に優れた生産性を持つねじり押出法(TE)は、材料をねじって大きなひずみを加え、UFG材を生成させます。しかし、従来のTEのねじれは直線的であるため、ひずみはねじりの入口と出口でしか与えられません(剛体変形)。さらに、ねじり部分の出口では、材料がねじり形状から急速に元の形状に戻るため、逆ひずみ(ひずみの往復)が発生します。このようなひずみの往復により、ひずみは減少すると考えられます。そこで、本研究では、非線形ねじり押出し(NTE)を提案していました。NTEは、非線形ねじりによる剛性変形と、ねじり戻しによるひずみの往復を抑制することが可能と考えています。そのため、ひずみの増加やUFG材の生成が期待されます。本報告では、NTEが銅単結晶の組織に及ぼす影響を評価した。まず、銅単結晶の初期配向を調べた後、銅単結晶にNTEを適用した。NTE処理された銅単結晶を電子後方散乱回折(EBSD)法で調べた。その結果、NTEはひずみの往復を抑制すると思われていたが、ひずみの往復を引き起こすことがわかった。

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© 2021 一般社団法人 日本機械学会
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