機械學會誌
Online ISSN : 2433-1546
鑄物砂詰め方實驗
田中 重芳
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1930 年 33 巻 164 号 p. 772-782

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抄録

鑄物砂を詰めるのに色々の方法があるが其うち最も普通に行はれる方法即ち落下法、叩込み、押込き、叩込み押込み、撞込みの五つの方法を試み、鑄物砂は如何なる状態にて締まるかを調査した。試験用鑄物枠は内法30cm角、高さ5cmの松板製とし6個を一組とし一組は枠の内面を仕上げてあり他の一組は製材のまゝである。これに生型、鑄鐵用の砂を軽く篩込み各層の間に凡そ2cm角の紙を敷き層厚の変化を調べた。落下法及叩込み方では下層ほどよく締まり、押込み法では最も平等に締まり、撞込み法では上層ほどよく締まることが知れた、又枠に接する砂は締まり方が遅れるからその比較を行つた結果、落下法が最も遅れ方が少く叩込み及撞込み法がこれに次ぎ押込み法が最もよく遅れることが知れた。

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© 1930 一般社団法人日本機械学会
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