1934 年 37 巻 211 号 p. 776-782
普通の歯切カッタを用ひ、フライス盤で正確な等高歯傘車を削る方法を研究したものである。各番號のカッタ毎に切込の深さを加減して削り出す歯型の傾斜角を一定にし、又新選定法に従つて適當な番號のカッタを用ひれば、滑らかな噛合ひをなす、實用上立派に働く傘歯車を削り得る事を確めた。勿論歯切技術の巧拙によつて異るのであるが、専門の歯切盤に依つた傘歯車も理想的な噛合状態を呈するものは非常に少なく、これ等と比較して本歯車の敢て劣らぬ事を實例を以つて示し、簡単なる本歯切法の普及を切望して茲に報告する次第である。