機械學會誌
Online ISSN : 2433-1546
鍛錬性に富む平板材の圧延工程に於ける主應力の算定
山ノ内 弘
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1934 年 37 巻 211 号 p. 783-793

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抄録

鍛錬に富む材料の圧延工程に於ける塑性變形を考察し、又小形圧延機の軸受筐にピーゾエレキ用水晶板を据へ電位計を用ひて鉛材料先端の圧延工程に於ける撓時間曲線を撮り、是より圧力分布を求めた。一方には実験的に小なる事を確め得た先進又は後退現象を省略して圧延変形を2次元的に取りてロールの圧延工程の接触面を主應力面線となし、分子移動を考察して主應力面線式竝に主應力関係式を求め是を解いて主應力分布を算定した。材料の先端、中央間及び後端の圧延工程に於る圧力の大さを考察した。更に先進現象の有無に関係する変形に要した仕事式を求め、併せて他氏の仕事式の結果と参照し又実測値と比較して変形効率を明かになした。

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© 1934 一般社団法人日本機械学会
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