Excelなどの表計算ソフトは、従来プログラム作成者がその都度行なっていた作業を予め内臓しているため、本来の計算や解析作業に集中することが容易になっている。本稿では表計算の流体力学への適用例について概説する。工学や理学で扱う数理的な問題としては、解析解の表示、常微分方程式や偏微分方程式の数値解、行列計算による連立方程式の解法などが挙げられる。複素計算やフーリエ解析なども頻出課題である。解析解としてはベッセル関数を含む解、連立一次方程式としてはパネル法の問題、偏微分方程式としてはナヴィエ・ストークス方程式の数値解、などが挙げられる。