抄録
近年のエレクトロニクス分野の急速な発展から,半導体デバイスの微細化に対応し信号伝送の品質確保ため,高電気,熱伝導特性から,3次元実装構造におけるバンプや,LSIなどの超微細配線に銅が従来のアルミ合金に替わり多用されている.しかし,めっき法や圧延法で製造される銅箔は特有の微細組織を有するため,その機械特性が通常のバルク材と大きく異なることが明らかになりつつある.そこで本研究では,電解めっき銅薄膜に熱処理を行い,その結晶粒界性状,結晶組織の変化に着目し,その疲労特性,疲労破壊メカニズム究明ついて研究を行った概要を報告する.